藤田嗣治 (ふじた つぐはる)

プロフィール

1886年〜1968年。フランスでの洗礼名はレオナール・フジタ。

医者の家に生まれるが、幼少の頃から絵を書き始める。フランスへ留学を熱望してたところ、森鴎外の勧めで東京美術大学へ進み、西洋画を学んだ。

卒業後はパリに住居を構え、モディリアーニやスーティンらと交友関係を持つ。特有の面相筆による線描を生かした、透明感のある作品は、徐々にパトロンたちの評価を得て、フランスでの人気を博した。

1940年頃より画壇の地位を得た藤田は、従軍画家としての活用も余儀なくされ、いくつかの戦争画を発表した。戦後、戦争に協力したという罪で避難された藤田はフランスへ渡り、国籍を取得し日本に戻ることはなかった。

代表作には藤田独自の乳白色の肌と評される技術を用いた「カフェにて」「寝室の裸婦キキ」があり、一方で戦争を描いた「アッツ島玉砕」なども近年では再評価されている。没後も一貫して国際的な評価を得ている数少ない画家で、猫の絵や自画像も人気が高い。銅版画なども手がけている。

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