趙無極 (ザオ・ウーキー)

プロフィール

1921~2013年。中国の画家。

北京で生まれ、杭州美術学校を卒業後、母校の講師となる。
当時中国で流行していたルノワール、セザンヌ、マティス、ピカソなどに影響を受け、1948年に渡仏する。
すぐにアンリ・ミショーに認められ、戦後のパリ画壇にてデビュー。
彼の作風は欧米の前衛芸術を踏襲しているものの、
書や水墨画といった伝統的な東洋の芳香を漂わせ、東洋と西洋の融合に成功している。
人に与えるイメージは無限で、広大な空間に身を委ねるような錯覚に陥る。
20世紀美術に大きな影響を与えたセザンヌについて「私が中国の絵画を再発見するのを助けてくれたのはセザンヌである」と語っていた。

作品の「07.06.85」や「「22.09.61」などは、観る人の目を洗うような青をはじめとした鮮烈かつヴィヴィッドな色彩の凄みと、悠久の流れを感じさせる。
タッチは奔放で、激しくもあり穏やかでもある。中国山水画や抽象表現のように、色彩を空間に解き放ち雄渾な作品へと昇華させている。

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